小児部門
診療科

小児集中治療科

小児集中治療科の概要

PICU(Pediatric Intensive Care Unit)とは、こどもの集中治療室のことを表します。

PICUには、生命の危機に瀕している・強力な全身管理が必要・心臓手術をはじめとする侵襲度の高い術後管理、等の理由で集中治療を必要とする患児が入室します。

24時間365日、内科系・外科系を問わず、院内外からの重症小児患者受け入れに対応しており、沖縄県小児医療の「最後の砦」としての役割を担っています。

2010年度より小児集中治療専門医が配属され、重症児の集学的治療を行っています。

“Think Globally, Act Locally” をモットーに、患者家族に最善の医療がタイムリーに届けられるよう、日々チーム医療を実践しています。

2016年3月に全国で10施設目となる「小児救命救急センター」に指定され、同年7月にPICUは6床から8床へ増床、年間400名以上の患者を受け入れ治療にあたっています。

 
  • スタッフ
  • スタッフ
 

特色

PICUの目標

  • 沖縄県唯一の小児集中治療室(PICU)として、県内のこどもたちの「最後の砦」となるべく、診療技術・ケアの向上に努める
  • チーム医療を実践し、真摯にこどもたち・家族の方々に向き合う
  • 安全に配慮しながら、患者中心の医療・看護を提供する
  • 教育活動や臨床研究を積極的に行い、院内外・地域へ情報発信をしていく

診療体制

PICU病床 8床(特定集中治療管理加算:8床)
集中治療専門医研修認定施設
専従医師 医師 5名(集中治療専門医2名、小児科専門医5名)
小児科後期研修医 1名
対象 集中治療を要する小児患者すべて
24時間・365日、院内外の重症児受け入れに対応しています。

看護体制

看護師 24名(2交代)
看護クラーク 1名
看護補助員 1名
保育士 2名

院内活動

BLS, PALS 蘇生講習会を隔月開催し、スタッフの技能向上に努めています。
MET
(Medical Emergency Team)
院内急変対応システムを整備し、患児・医療スタッフのセーフティーネットとして機能しています。事例検討会も定期的に開催しています。
カンファレンス
(M&M、グリーフカンファ 他)
多科・多職種を交えた診療内容の振り返り(M&M)や、亡くなられたお子さんのケアに焦点をあてたグリーフカンファレンス等を定期的に行っています。
シミュレーション MOCK CODE(研修医対象)、PICU看護師主催の実践的なシミュレーショントレーニング。
ECMOチーム スムーズなECMO導入や安全な管理を目指し、2014年4月に発足しました。
PICU搬送症例検討会 年に1~2回、地域の小児医療従事者を交えて、PICU搬送症例を振り返り意見交換しています。

対象疾患

業務内容

PICUにおける重症診療

PICUにおける重症診療

内科系・外科系を問わず、呼吸・循環・神経および代謝などに重篤な問題を抱える小児の全身管理を行っています。日中は必ず小児集中治療専門医が常駐し、関連各科と協力して診療にあたっています。

 

周術期管理

周術期管理

心臓血管外科・循環器科・小児外科・脳外科・耳鼻科等の術後患者を収容し、協力して診療を行っています。

 

救急診療

救急診療

救命救急センターを受診された重症小児患者、救急車やヘリコプター搬送患児、病棟急変患者等に、救急科・小児科と協働して対応しています。

 

依頼病院への迎え搬送

依頼病院への迎え搬送

転送依頼があり、搬送にリスクを伴うと判断した場合に、当PICUスタッフが依頼先病院へ出向いて搬送に付き添う「迎え搬送」を行っています。救急車内では厳重なモニタリングを行い、安全な搬送を目指します。

 

特殊治療

  • 膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation; ECMO)
  • 高頻度振動換気(high-frequency oscillatory ventilation; HFOV)
  • 持続血液濾過透析(continuous hemodiafiltration; CHDF)、血漿交換(plasma exchange)
  • 一酸化窒素吸入療法(iNO)
  • 低体温療法(therapeutic hypothermia)
  • 頭蓋内圧モニター(intracranial pressure; ICP monitoring)

医師紹介

藤原 直樹

職位 小児集中治療科・診療科責任者
出身大学(卒業年度) 三重大学(2000年)
認定資格 日本小児科学会専門医・指導医
集中治療専門医
PALS(小児二次救命処置法)インストラクター

阿見 祐規

職位 小児集中治療科・医師
出身大学(卒業年度) 東京慈恵会医科大学(2011年)
認定資格 日本小児科学会専門医
集中治療専門医

糸数 大吾

職位 小児集中治療科・医師
出身大学(卒業年度) 琉球大学(2012年)
認定資格 日本小児科学会専門医

當間 圭一郎

職位 小児集中治療科・医師
出身大学(卒業年度) 琉球大学(2014年)
認定資格 日本小児科学会専門医
PALSインストラクター

藤田 華子

職位 小児集中治療科・医師
出身大学(卒業年度) 群馬大学(2015年)
認定資格 日本小児科学会専門医

診療実績

 
  • 入室患者数

    入室患者数

  • 入室経路

    入室経路

  • 疾患内訳

    疾患内訳

  • 治療成績

    治療成績

  • 処置・治療実績

    処置・治療実績

 

医療機関の方へ

呼吸不全やショック、中枢神経障害等をきたしたお子さんで、集中治療管理が必要であると判断された場合には、PICUホットライン(下記)まで遠慮なくご相談ください。搬送にリスクが伴う場合には、PICUスタッフによる迎え搬送も計画いたします。

2019年4月よりホットラインの番号が下記のとおり変更になりました。

PICUホットライン:070-5692-6222

採用情報

小児集中治療医 募集!

小児集中治療研修を修了されたスタッフ医師を募集しています。(若干名)

沖縄は日本で最も子どもの割合が高い地域で、本土から離れ地理的に特殊な場所にあることから、当院PICUは県内の重症小児患者を集約し治療完結を目指す、“最後の砦”として機能を果たしています。

離島から自衛隊機による搬送も多く、臨床面でより経験を積んで実践力を高めたい方には魅力的なPICUかと思います。

琉球大学社会人大学院博士課程で臨床研究を学ぶ若手スタッフも増えてきています。

後期研修を修了された方で、小児集中治療研修を希望される方の受け入れも随時行っていますので、見学希望も合わせて、まずは下記までご連絡ください。

担当:小児集中治療科 藤原 直樹
E-mail:fuji_owl@hotmail.co.jp

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