地域保健・医療

初期研修2年目

(研修期間1ヵ月 ※離島診療所2週間 ※クリニック・保健所いずれか2週間選択)

1.目的

沖縄県は多数の有人離島からなり、それぞれの島民の健康は、その離島診療所が大半の役割を担っている。これら離島医療の現状を知り体験することや、家庭医や保健所の役割や病院との関係を学ぶことは、大変重要かつ意義深いことである。医療の全体構造におけるプライマリ・ケアや地域医療の位置付けと機能を理解し、将来の実践ないし連携に役立てられるようになるために、診療所で診る患者の疾患や問題が入院患者とは異なることを認識し、病棟における疾患のマネジメントではみられない患者へのアプローチを身につける。

2.経験すべき目標

  1. 患者から学ぶこと
    1. 地域の特性を知り、患者の罹患する疾患、受療行動、診療経過などの影響を考慮することができる
    2. 患者の心理社会的な側面(生活の様子、家族関係、ストレス因子の存在)について医療面接で情報収集できる
    3. 患者と家族の要望・意向を尊重し問題解決を図ることの必要性を説明できる
    4. 患者の日常的な訴えや健康問題の基本的な対処について述べることができる
  2. 予防活動を知ること
    1. 健康維持に必要な患者教育(食生活・運動・禁煙指導)が行える
    2. 検診・健診・予防接種などの必要性を述べることができる
  3. 学習方法を知る。診療に必要な情報を独自で入手することができる。
    1. 教科書や文献などの利用
    2. インターネットの活用
    3. 講演会、研修会、学会などへの参加
  4. 家庭医から学ぶこと。病院の診療とは種々の点で異なる家庭医から下記のことを学び、行うことができる
    1. 診察の態度・しぐさ・話し方の工夫、診察方法、検査の必要性の選択
    2. 診察室の機能、コメディカルとの対応
    3. 専門医への紹介(診療情報提供書の作成)のタイミングやその内容など
    4. かかりつけ医の役割
    5. 介護保健のための主治医意見書の作成の補助
  5. 保健所、学校、社会福祉施設の役割を理解し、各機関への相談や協力体制などを理解できる
    1. 社会福祉・介護老人保健施設の存在と役割を理解する
    2. 保健所や学校などの現場へ向い、その活動内容や役割を体験し、理解する

3.その他

 

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