小児集中治療科(PICU)

  1. 小児集中治療科(PICU)

特 色

 沖縄県唯一の小児集中治療室で、ERを受診した重症患者、病棟の急変患者、心臓外科手術後をはじめとする術後患者、そして他院からの搬送患者等の集学的治療を行なっています。沖縄本島だけでなく離島からの重症小児患者の搬送医療にも積極的に取り組んでおり、県内の子供たちと保護者にとって「最後の砦」としての役割を担っています。
 小児集中治療専門医が各科医師と密な連携をとって、質の高い診療を行なっています。2016年に国内10施設目となる「小児救命救急センター」に認定され、8床のベッドで年間400名以上の重症患者を受け入れています。集中治療の過程で、残念ながら最期の時を迎える患者さんやその家族に対する、終末期緩和医療やグリーフケアにも積極的に取り組んでいます。
 

 

専攻医の1日

8:30 PICU全体回診
(レジデントは担当症例のプレゼンテーション)
8:45 グループカンファレンス
(患者の細かな治療方針や検査結果の確認)
9:30 フロア業務開始
(処置、術後入室、ER・病棟・他院からの重症患者受け入れ)
16:30 夕回診、申し送り
※日勤以外でも、24時間365日重症患者を受け入れており、希望に応じて指導医と一緒に夜間対応や搬送をしてもらうこともできます。

レジデントの獲得目標

  • 重症児をABCDEアプローチで評価し、迅速かつ適切に介入できる
  • 患者の状態をシステマティックレビューで臓器別に評価し、問題点を挙げて、それに対するプランを考える
  • 気管挿管が安全かつ適切に実施できる(※困難気道が予測でき、対応できる)
  • ショックの早期認知・介入ができる
  • 基本的な呼吸・循環・中枢神経管理を理解する
  • 小児集中治療におけるチームアプローチの重要性が理解できる
  • 医療安全や医療倫理について学ぶ
 

 

指導体制

スタッフ5名
  • 当日の担当医とともに割り当てられた患者を一緒に診療する
  • 各種レクチャー(気道呼吸管理、ショック、中枢神経保護管理、敗血症など)
  • 水曜日朝レクチャーでPALSシナリオに則したシュミレーショントレーニング

 

その他のPICUの取り組み

  • BLS講習:スタッフや患者の保護者に対する指導
  • MET(Medical Emergency Team):院内急変対応システム
  • グリーフカンファレンス、M&Mカンファレンス
 

主要な疾患

“重症”小児患者が対象です。
  • 呼吸器疾患:急性細気管支炎、肺炎、ARDS、気道緊急、縦隔腫瘍、気管軟化症など
  • 循環器疾患:心原性ショック、心筋炎、心筋症、先天性心疾患、不整脈など
  • 神経疾患:心停止蘇生後、痙攣重積、急性脳炎・脳症、頭部外傷など
  • 術後患者:心臓血管外科、小児外科、脳外科、耳鼻科、形成外科、歯科口腔外科など
  • その他:敗血症、肝不全、腎不全、血液腫瘍、多発外傷、熱傷、溺水など
 

特殊治療

  • 膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation; ECMO)
  • 高頻度振動換気(high-frequency oscillatory ventilation; HFOV)
  • 持続血液濾過透析(continuous hemodiafiltration; CHDF)
  • 血漿交換(plasma exchange)
  • 一酸化窒素吸入療法(iNO)
  • 頭蓋内圧モニター(intracranial pressure; ICP monitoring)

スタッフ紹介

藤原 直樹 (ふじわら なおき)

職位 小児集中治療科・診療科責任者
出身大学(卒業年度) 三重大学(2000年)
認定医・専門医など 日本小児科学会専門医・指導医
集中治療専門医
PALS(小児二次救命処置法)インストラクター

阿見 祐規 (あみ ゆうき)

職位 小児集中治療科・医師
出身大学(卒業年度) 東京慈恵会医科大学(2011年)
認定医・専門医など 日本小児科学会専門医
集中治療専門医

糸数 大吾 (いとかず だいご)

職位 小児集中治療科・医師
出身大学(卒業年度) 琉球大学(2012年)
認定医・専門医など 日本小児科学会専門医

當間 圭一郎 (とうま けいいちろう)

職位 小児集中治療科・医師
出身大学(卒業年度) 琉球大学(2014年)
認定医・専門医など 日本小児科学会専門医
PALS インストラクター

藤田 華子 (ふじた はなこ)

職位 小児集中治療科・医師
出身大学(卒業年度) 群馬大学(2015年)
認定医・専門医など 日本小児科学会専門医

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